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希望のある未来に向けたコミュニケーション

前回の選書でご紹介した「未来をつくる言葉」を読んだあとに、色々と考えることがありました。

今回は少しその内容について取り上げてみたいと思います。予告の内容とは若干違っているのですがお許しください。

さて、私は一人っ子なので、兄弟のいる友人が羨ましかった時期がありました。

ただ、子どもの頃は公団に住んでいたので、近所のお兄さん、お姉さん引率の元、屋外で年下の子どもたちも一緒に遊んでいたので、たくさん兄弟がいるような感覚でした。
今思えば、私は団塊ジュニア世代なので、近所にも子供が多かったのです。

一方で、私の2人の子どもはどうだったかというと、まず兄弟がいます。
ただ、近所には明らかに私の時代よりも子供の人数が少なく、屋外で遊ぶよりも、屋内でゲームをしいることが多かった印象があります。
上の子は5歳から、下の子は2歳からiPadで遊んでいました。デジタルネイティブなZ世代です。

私と子供との間では当たり前なのですが育った環境が違います。
価値観も違えば、同じ出来事に対する捉え方、解釈が違うのは当たり前だと思っていますし、実際に違います。

コミュニケーションギャップとは、デジタル大辞泉から引用すると、
「相互に理解しあうべきコミュニケーションで、その理解の仕方や価値観の相違、情報の不足などにより、食い違いを見せること。」とあります。

この「食い違い」がコミュニケーションの「問題」となってしまうのですが、そもそも、相互に理解し合うべきという考え方を改める必要があるのではないかと感じています。理解し合えなくても共に有る方法。

ドミニク・チェンさんは、「新しい意味が生じる余白」だと言っているのですが、とてもいい言葉だなと思います。価値観の違いを認め合ったうえで、どう「共に有る」のか?

ここで、コミュニケーションの語源を調べてみると、ラテン語で共有を意味する「Communion」がでてきます。
ラテン語もそうなのですが、この言葉もキリスト教とかなり深い関係があるようなのでご紹介しておきたいと思います。

レオナルドダビンチの画でも有名な最後の晩餐のお話しがわかりやすいので、一部引用します。

キリストが死の前日,12人の弟子とともに祝った晩餐。ユダヤ教の過越 (すぎこし) の定めによるものといわれ,キリストはパンとぶどう酒を祝福して弟子に与え,これを人類の罪のゆるしのため,あがないの犠牲として十字架につけられる自分のからだ,流される血であるとした。このキリストの犠牲を示す最後の晩餐において旧約に代る新しい救いの契約が布告されたものと解されており,新約の名もこれに基づく。またこの晩餐は神の国の到来とともに成立する救いの共同体の先取りという意味をもつので,初代教会の信徒はしばしば集り,この晩餐にならってパンとぶどう酒を食することによって,キリストの死を記念するとともに,死者すべての復活する日を待望した。この祝餐はエウカリスチア eucharistia (ギリシア語で感謝の意) と呼ばれたが,キリストの恩恵を信徒に分ち与える秘跡とされて後代に引継がれ,キリスト教会の最も中心的,神聖な典礼となった (→聖餐 ) 。

ブリタニア国際大事典より

コミュニティの語源もここからきているので、とても深い関係があることがわかります。
救いの共同体、信徒に分かち与える、つまり「共に有る」という事ですよね。

私と子供の間での価値観のギャップだけでなく、宗教から来る国家間での価値観のギャップ、経済状況による国家間の価値観のギャップ。
さまざまなギャップが存在します。

それらの背景を全て理解したうえで関係性を構築できるのが理想ではありますが、そんなに簡単なことではありません。

いま、世界中で起きている分裂も、自分の周りのコミュニティ内での分裂も、それを違えたままにせずに余白と捉えると新しい意味が生じる。
つまり新しい何かが生まれる可能性が出てくる。
そんな捉え方ができると素敵ですよね~。本を読んでからずっと考えていたのです。


もちろん、かなり難しいと思いますが、だからと言って食い違いのままにするよりははるかに希望のある未来があると思いませんか?

答えは一つではありませんし、押し付けるものでもないと思っています。
あくまでも私は、希望のある未来を選択をしていきたいと思いました。

経済活動と地球環境の分裂もその一つです。
共有地の悲劇なんて、わかりやすい事例ですよね。

ATARAでは、引き続き、この分野での「希望のある未来」に向けた取組みを進めていきます!
これもコミュニケーションだと捉えています^^

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