長ーい目で見ることをやめていませんか?
人間の意思決定には二つの仕組みがあり、二重過程理論と呼ばれることもあるそうです。
この二つの仕組みとは、直感的かつスピーディーに意思決定する「システム1」と、ゆっくりと論理的な判断を下す「システム2」の過程に分けられるそうです。
このうち「システム1」においては考えている感覚がなく、無意識のうちに高速で意思決定が行われているそうで、自分で気付かないまま判断することになるので、バイアスがかかる(考えに偏りが生じやすくなる)という特徴があるとのこと。
8月31日のInstagram投稿の内容で、無意識での選択、つまり潜在意識の選択は、人間の脳の9割以上がこの思考で動いています。だから自分を変えようとしても、無意識のうちに元の自分に戻っているため、難しい。自分が変われないことに悲観しすぎることはない、と書きました。
これがまさに「システム1」と呼ばれるもので、9割がこの思考だということですね。
次に少し別視点でのお話しです。
現在、先行きが不透明で、将来の予測が困難な時代ということで、VUCA【Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字】時代と呼ばれています。
来年どうなっているかわからないから、10年後なんてもっとわからないので考えられない。
という事で考えることをやめてしまうことがあるのではないでしょうか。
予測できなくなっているから、その分目先のことを大切にしよう!とか。
このことを “現在バイアス” というそうです。
将来性が不明確だと、すぐ確実に得られる目先のことを優先してしまうという現象です。
大事なことがあっても目先の状況を優先してしまい、本来やるべきことができてない状況に陥りがちですよね。
夏休みの宿題だったり^^”、仕事においてもつい目先の雑務を優先してしまうとか。
ここまでを少しまとめると
・通常、人間の脳は9割が直感的に日常の意思決定をしていて、ゆっくりと論理的な判断をする機会は少ない
・現在、先行きが不透明で、予測困難なVUCA時代で、現在バイアスがかかりやすい状況である
何を言いたいかというと、しっかり意識しないと、物事を長期的な視野でじっくり考えなくなってしまうのではないかと。
今日の献立何にしようかなとか、明日は何時に家をでようかなとか、まったく考えていないわけではなくて、長い時間を通してという意味です。
例えば、SDGsの2030年の目標とか、2050年のパリ協定の目標などに対して、必要だとは思うが、今はそれどころではない、とか。
海洋プラスチック問題などは、今後ますます問題が大きくなるんだろうとは思うが、使わなくなると今たちまち倒産する企業も出るし、現実的に無理だろうということで、特に取組みを行わない、とか。
意識が行かないのは、これが一因なのではないかと。
今が良ければそれでいい状態になってしまいます。
今を大切に生きるのと、今が良ければそれでいい、は全く別物だと思っています。
今を大切に生きるのは、「これまで」があって、「これから」がある中で、今をどう生きるかという事ではないでしょうか。
ですので、「これまで」と「これから」を含めた「今」を考える。
長ーい目で見ることが大切だと感じていますというお話しでした^^
最後は抽象的になってしまいましたが、環境問題を例に出すとわかりやすいですよね。
- 「これまで」の大量生産 大量消費 大量廃棄の結果、「今」地球が悲鳴を上げている。
- このままだと私たちの子孫は地球で生きていけなくなるのではないか。
- という「これから」を考えて、今何をするのか?じっくり考えてみる。
仕事でもプライベートでも共通すると思っています。
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