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タンパク質危機について考えてみた

前回は、今後世界の人口増加に伴い、食糧、特にタンパク質が不足するという事態がやってくるという事を調べました。

その結果を受けて、今後人口が減少する日本においてはどうなのだろう。
また、食糧が不足すると言われていますが、まだ食べられる食糧が大量に廃棄されている現実を受け、どのような対応ができるのかを考えてみました!

さて、日本におけるタンパク質危機を考えるに当たり、知っておかないといけないのは下記の項目かなと思っています。

まずは今後の人口推移予測について

  • 2019年 1億2,617万人
  • 2030年 1億1,662万人 
  • 2050年   9,708万人  

日本の人口推移予測【国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(2012 年1月推計)」の中位推計データより】
2100年には6,000万人になるとも推計されています。

前回の試算同様に、世界平均体重62kgとすると、

  • 2019年 2,855t (100%)
  • 2030年 2,639t (92.4%)
  • 2050年 2,197t (76.9%)

人口が減少する日本では、たんぱく質の必要量は減少すると言えます。
高齢者率が2030年には31.6%、2050年には38.8%となることもあり、必要量ももう少し低く試算することができるかもしれません。
ただし、あくまでも必要量ですので、食べたい量とは大きな差があることは今回含めません^^”

次に日本の食料自給率を見てみました。
日本の食料自給率は、農林水産省2020年の統計データより、カロリーベースで37%となっています。
ということは、単純にカロリーベースの63%は海外からの輸入に頼っているという事になります。

輸入依存が高いと、異常気象や災害による影響や、まさに現在起こっている戦争などが発生すると、たちまち影響してきますし、世界的な人口増により、輸入に依存しているタンパク源は調達が難しくなる(値段が上がることも含めて)可能性は十分考えられます。


特に、畜産物(自給率16%、輸入飼料に依存する47%がカウント外になっています)、大豆(自給率21%)は貴重になるはずです。

そんな中、日本国内の食品ロスの量は、減少傾向ではありますが、2018年の推計値で、約570万トン(家庭から約261万トン、事業者から約309万トン)発生しています。
この中には間違いなくタンパク源も含まれています。
ちなみに「おから」は年間70万トン発生していて、そのうち食用になっているのは1%とも言われています。

論文ではないので、かなり浅い考察なのですが、ひとまず整理すると
・日本の人口は減少するため、必要タンパク質量も減少する
・ただし、食糧自給率が低いため、タンパク源も輸入に依存している
・そのような状況で、食品ロスが大量に発生していて、その中にはタンパク源も含まれる

以上から、日本においても、輸入に依存しているタンパク源は大きく影響を受けることは間違いないと考えますが、食品ロスにカウントされているものを活用することが、今後のタンパク質危機への一つの対策として、優先的な取組みににするべきであると考えます。

また、現在食品ロスにカウントされていないモノにもタンパク源があることを把握しています。現在は食用ではないのですが、十分食用として活用できるものです。

そして、おから。こちらは流通には乾燥が必要になりますのでエネルギーを使用しますが、たんぱく質23.1g/100gと高いため食用が1%というのはかなりもったいない状態ですので、ATARAとしては、食品ロスを見直すことにつながる取組を継続していきたいと思います。

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